私は実は、音楽が好きだったりする。
毎日の通勤中は車の中で大熱唱しているし、気分の良い休日は好きな曲に合わせて自由に踊っている。
残念ながら、歌も踊りもお世辞にも上手いとは言えないんだけど、それでも楽しく音を楽しんでいる。
基本、聴くのは邦楽だけど、リズムさえあれば楽しめる方だと思っている。
思えば、小さい頃から音楽に触れることがそこそこあった。
母も父も音楽が好き(趣味程度に)なので、家ではいつも音楽が流れていたし、みんな自由に歌ったり踊ったりしていた。
小学校の頃の習い事でも、囃子太鼓、フラ、と伝統的な音楽に触れ、中学では吹奏楽、高校では軽音、エイサー。
大学に入ってからは全く違うものにチャレンジしたのでやっていなかったけど、どれもずっと好きなままでいる。
音楽はすごい。
歌詞に救われたり、メロディに心奪われたり、リズムに元気をもらったり。
もうダメ……と落ち込んでいる時に、一歩踏みだす勇気とパワーをくれるのはいつも音楽だ。
言葉を大事にすることを意識している私は、歌詞で曲にハマることが多いけれど、それ以外からも魅了してくるから面白い。
スキマスイッチの「ガラナ」は、歌詞には共感できていないのに、曲の入りを聴いただけでテンションがものすごく上がる。パートナーに笑われるくらいには上がる。
ちゃんと分析すれば、きっと私の好きな要素があるのだろうけど、そんなのはわからなくて良い。
音楽って感性で楽しむものでしょう?
からだの内側からぐんぐん力が湧いてくる。
走りまわりたくなるくらいに明るい気持ちになるし、ちょっぴり無敵になれる。
「ガラナ」は私にとってそんな曲。
音楽って本当にすごい。
性別も世代も年齢も超えて、元気を与え、涙をうんで、笑顔を作り、背中を押す。
そんなすごいものを生み出しているのが同じ「人間」というのが信じられない。
魔法使いじゃないの?!
音楽を楽しむ、いち一般人だけど、時々それを生み出す彼らに嫉妬する。
私もあちら側に行ければ良いのになって。
音楽をやっていた頃もものすごく楽しかったけど、所詮は下手の横好き。
センスないなぁと痛感するばかりだった。
それでも欲深い私だから。
いつか私も、音楽の魔法が使えるようになれたらなという想いは捨てきれない。