「結婚はしたくないけど、子どもは欲しい」
そんな言葉を聞くことが時々ある。
よっぽど結婚という制度が嫌いなのか、よっぽど他人との関係構築が嫌いなのか、よっぽど自分の血のつながりのある子どもが欲しいのか、よっぽど子供が好きなのか。
批判するつもりはさらさらないけれど、私にはない考え方なのでいつもすごく困惑してしまう。
この言葉を出す人は、少なくとも「子どもが好き」な人ではあると思う。
私だって、子どもは好きだ。
可愛いと思うし、愛おしいとも思う。
でも、多分だけど、それは他人の子だからだ。
どんなにわがままでも、どんなに泣き喚いていても、その子の人生に私は責任を持たないし、その場の「かわいい」だけを見ることができるから。
それに、こどもはいつもまでもこどもでいるわけではない。
いつかは大きくなって私たちと同じように大人になっていく。
自分こどもだったら、ちゃんと自立できるまで責任を持たなくちゃいけないし、途中で放棄するわけにはいかない。
「かわいい」だけを見つめているわけにはいかない。
そのプレッシャーを一人で背負う覚悟があるということなのかな。
本当に強いと思う。
せっかく子どもが好きで育てたいと思っているのなら、パートナーがいた方がその願望は叶うような気がするんだけど、その辺はどうなんだろう。
一人で育てるとなると一人で二人分働いて稼がなきゃいけないし、家のことも一人でしなくてはいけない。それだと大好きなはずの子どもと一緒に過ごす時間が減ると思うんだけど、どうなのだろう。
「結婚はしたくないけど」というのは、単に婚姻関係を結びたくないだけで、パートナーとは子育てしていくつもりってことなのかな。
私は
大好きな人と一緒に、だからこそ子どもを育てたくて、その時に確実に摘出子にするために結婚はしておきたい。
子どものためだけに結婚するわけではないけれど、好きな人との間に子どもを作るのなら、絶対婚姻関係にはなっていたいと思う。
そして、私一人なら子どもは欲しくないのだ。
それは、私一人きりで、ちゃんと育て切る自信がないから。
歳の離れた妹を家族みんなで育てていく中で、予想外のことが多すぎて、「子育てって大変!」という思いが強くなりすぎたのもあるのかもしれない。
意図せずシングルになった人は、「そんなこと言ってられるか!」という覚悟できっと子育てを遂行しているのだと思うけど、初めから、意図的に、自分の意思で、それを望むということがどういうことなのか私にはよくわからない。
本当は、冒頭のような考えの人に、もっと詳しく聞きたい気持ちもあるのだけど、色々考えてみても私と根本的に考えが違うように思えて、怖くて聞けずにいる。
今度出会ったら、丁寧に聞いてみたい。
「子どもが好き?結婚の制度が嫌い?それとも……?