大学時代は、いつもでもそこに海があった。
思いがけず、海に関するところに入学し、海に魅了されて小舟を漕ぐ競技を始めた。
週に少なくとも3回は海の方へと出かける生活。
運動音痴な私にはなかなかハードなスポーツだったが、海にいるときの爽快感が魅力的で、最後まで楽しむことができたのだ。
それなのに今はどうだ。
海とは離れたところで、海との繋がりなんて全くない生活をしている。
にもう1年以上近づいていない。
旅行に出かけた時に乗り物の窓越しに羨ましく見つめたことがあっただけだ。
先日、三女から海の写真が送られてきた。
父と二人で出かけたらしい。
楽しそうな三女と広い海。
小学校最後の年を楽しんでいることに微笑ましく思う気持ちと、それを上回ってしまう羨ましい気持ち。
大学で一人暮らしを初めてから、一度もホームシックになったことはない。
でも、社会人になってからは大学4年間過ごした土地を何度も恋しく思っている。
戻ったって、あの頃の仲間はもういないし、永住したいかと言われるとわからないが、それでも恋しい。
海はその恋しさの理由の一つだ。
「海を見ていると、自分の悩みがちっぽけに思えてくる!」
なんてそんなことは言わない。
そんなの比べることじゃない。
そういった感覚よりも、自然の偉大さへの尊敬と未知の世界への憧れが強い。
見ているだけで、風を感じているだけで、なんだかとてもウキウキしてくるのだ。
すぐそばに海を感じられるあの頃の生活がやっぱり恋しい。
今年はちょっと難しそうだけど、来年は絶対に海に行きたい。
いや、絶対に行く。
待ってろよーーーー!!!