私のバイブル的存在の映画
「食べる女」
2018年に公開された映画だ。
いろんな状況にある女たちががひたすら美味しいものを食べていくだけのお話。
食と性がテーマになっているため、少々大人な映画ではあるが、メインは食。本当にたくさんの美味しそうな食べ物が出てくる。
この映画の中に私の大好きなセリフがある。
「手抜きをするな女たちよ」
これは、女であることや身の回りのこと、仕事のことではない。
「美味しいものを食べる」このことだけは大事にしよう、ということだ。
主人公たちが女性なため、「女たちよ」となっているが、美味しい幸せは万人が大切にしていきたいところだ。
このセリフの前の言葉たちがこのセリフをさらに素敵なものにしているのだが、この映画は是非とも見て欲しいので、詳しくは話さない。
この映画の中にはいくつもの美味しそうな食べ物が出てくるのだが、その中でもとりわけお気に入りの料理がある。
とても簡単な、手羽先をグリルで焼くだけのものだ。
これが本当に美味しそうなのだ。
小泉今日子演じる敦子が「おいしくなあれ、おいしくなあれ」と言いながら手羽先にコショウを塗り込む。こちらもワクワクしてくる。
今日はふとそのシーンを思い出し、手羽先を夕飯にした。
仕事終わり、チャッと作る夕飯。
もちろんコショウは振りかけるだけだし、魚焼きグリルに頑張ってもらう。
それでもグリルを覗くと手羽先から美味しそうな肉汁が溢れている。
焼いている間に簡単に味噌汁でも作れば立派な夕飯。
塩胡椒をかけただけなのに、とても美味しい。
私の中では、自分を大切にしたい時の特別ご飯だ。
忙しくなるとつい食事も適当になりがちだが、それでも美味しいことは手抜きしないでおこう。「食べる女」はそう思える素敵な映画なのだ。
見た後にはすぐにでも台所に立ちたくなる、そんな映画だ。
アマプラでも観ることができるので、ちょっとやさぐれている、そんな時に見て欲しい。