可愛いピアス屋さんでセールをやっていた。
いつもピアスに1,000円以上出すことはないので見るだけだったそのお店で300円になるセールをしていたのだ。
両耳に一つずつ開けたピアス穴。
イヤリングをなくすから、という理由で20歳で開けてから、いろんなピアスをつけてきた。
顔が大きいからどうしても大きなピアスが魅力的に見える。
相対的に顔が小さく見えれば良いな、という願いを込めて買うのだ。
で、いつも買わないお店でセールをやっていたから、「これは!!!」と久しぶりにピアスを買っちゃおうと店に入る。
たとえ300円だって、ポンポン買うような性格ではない。
貧乏性も貧乏性だから、たくさん悩む。
どうせ買うなら、お気に入りの一つを買いたい。
で、周りの素敵なお姉さんたちに囲まれながら悩みに悩みに悩んで、一つカゴの中に入れた。
……でも、結局それも棚に戻して買わずに帰ってきたのだ。
カゴに入れて、レジに向かおうとまではしたけど、その間も私の頭の中はやかましい。
「家にあるピアスたちとどう使い分ける?」
「どれくらいの期間使えそう?」
「今自分が持っている服と合わせられる?」
「この前母がいくつかくれたよね?」
「どこにしまうの?」
あまりのやかましさに、結局何も買わずに帰ってきてしまった。
何かものを買う時、本当にいろんなことを考える。
旅行中とか、よっぽど気が緩んでいる時にしか「即決」ができないのである。
頭で電卓は叩くし、片付け場所やペアリング、ものの寿命も一生懸命考える。
いや、考えてしまう。
本当にお買い物が上手じゃない。
今日は本当はトップスも買いたいなと思っていたのに結局買えなかった。
情けない。
相変わらずの自分の買い物下手さ加減に呆れた出来事。