先日、中学生の吹奏楽の演奏会を聴いてきた。
中学の時の顧問がOBOGを集めて演奏会をするとのことで、十数年ぶりに吹奏楽を見に行った。吹くのは無理なので、とりあえず聴きに。
当時はそれなりに熱心に部活をやっていたけども、「OBOGは口を出さずに金を出せ。金を出さないなら顔も出さない」がモットーな私は、卒業以来ほとんど足を運ぶことがなかった。
現役生には現役生の世界がある。
そこから抜けた人が邪魔して良い空間ではない。
そして、もうそこは私の居場所ではない。
とはいえ、今回はせっかくのお話だったので、その演奏会に足を運んだ。
見知らぬ学校の見知らぬ生徒
顧問もここ十数年の間で異動があった関係で、行われたのは私の母校ではなかった。
しかも、メインはその学校の吹奏楽の生徒のための演奏会。
この春卒業となった3年生を含めた3学年で演奏できる最後の機会とのこと。
初めはそんな大事な演奏会を完全部外者の私が聴いていて良いのかと戸惑ったけど。結果、とても素敵なものを聴かせてもらい、とても良い気分だった。
久しぶりに聴く吹奏楽の演奏が楽しかったのはもちろんのこと、
あの頃と変わらない顧問の指揮振り
緊張した面持ちの中学生がしてくれる曲紹介
保護者や同級生たちからの温かい手拍子と拍手
吹奏楽部員の同級生らしき人たちからのアンコールの声
今その時にしかない、目まぐるしくも温かい中学生のその大事な時間の一部を見学させてもらっているような感じだった。
青春の光を盛大に浴びた。
今その瞬間にいる張本人たちは、きっとそんなことは思っていないだろうけど、そこで過ごしたこれまでの毎日も、今その瞬間も、これからの自分を作り上げる糧となる。
全くの赤の他人の演奏を聴いて、幸せな気持ちになれるのも、ある意味、自分の過去の経験あってこそ。
20代の半ばも過ぎたけど、必死に過ごしてきた中学、高校のあの時間が今につながっている。
懐かしい。では終わらせない
すごくすごく懐かしい気持ちになったし、その青春をうらやましく思わないでもない。
でも、過去の自分が気が付かなかったように、きっと、でも間違いなく、今の自分が未来の自分を作っている。
うまくいかなくても、
サボっちゃう日があっても、
もどかしくても、
逃げちゃう日があっても、
自分に正直に、真剣に生きてきる日々は、いつかの自分を支える。
今までもそうであったように。
じゃあ、今日の自分はどうだ。
明日の自分の、来週の自分の、来年の自分の、10年後の自分の、支えになるような生き方はできているか。
私の人生で、今日が一番若い日。
素敵な時間を過ごしたから、ちょっとポエミーになってしまった。
でもまぁ、頑張るパワーをもらったし、たまには良いよね。
(いつもそうかな)
今日の自分の延長線上に未来があるって忘れたくないね。