私立と公立、どちらが良いという話をしたいわけではない。
ただ、私立高校無償化は、私立にとってもあまり良くないんじゃない、と少しモヤついてるだけで。
私立高校の価値やポジションは、地域的な違いが大きい。
さらにレベルの高いところを目指していく私立もあれば、公立に引っかかることができない人の最後の砦のような存在の私立もある。
その私立の無償化を行うというのは、単に私立の公立化を行っているだけなのではないか。
逆に、お金を払うからこそ保証されていた「ある一定層以上のレベルしかいない安心感」を捨てることにもなるから、私立にとってはある種ブランドを捨てることにもなる。
私立の公立化を行なったとして、それは本当に高校を目指す子供とその家族のためになるのか、と言われると甚だ疑問である。
「私立に行くお金がなかったから公立を選んだ」という人の統計や「望んで私立に入った結果、家計が火の車になった」という人の数値をもっと表に出すべきではないかと思う。
家庭の状況に関わらず、意志のある学生が勉学に励む、というのは、別に公立でもできる。
(田舎にはその選択肢が少ないというのはわかるが、私立を入れれば増えるのか?)
私立でしかできないことは、授業料に関わるところ以外の要素にあるのではないかと思うから、授業料のフォローだけでは真に楽しむことはできない。
正直、それを理由にするのなら、勉強成績を基準にするべきだと思うし、一律でフォローする意味がわからないと思ってしまう。
救いたいのが本当に家庭の状況が悪い学生なら、多分救う方法は私立高校の無償化ではない。
誰が得する施策なのか。
モヤモヤとしてしまう。